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「30年以内に震度6弱以上」の確率が低い地域はどこ?

引っ越しや移住の検討で「地震の確率が低い地域」を探している方へ。国の地震ハザード評価(J-SHIS・防災科学技術研究所)の全国1,912市区町村データから、低い地域の顔ぶれと傾向、全国分布の中でのあなたの街の位置づけをまとめました。順位づけではなく、「数字をどう受け取るか」まで含めてお伝えします。

まず答えから — 最も低いのは隠岐諸島の0.0%

全国1,912市区町村(役所付近の代表地点・J-SHIS 2024年版)で最も低いのは、島根県の隠岐諸島にある西ノ島町・知夫村の「表示上0.0%」です。 0.0%といっても「地震が起きない」という意味ではなく、現在評価されている震源から計算した確率が極めて小さい、という意味です。
0.0%
全国最小: 島根県 西ノ島町・知夫村(隠岐諸島)
19.1%
全国1,912市区町村の中央値
28.2%
全国平均(高い地域に引っ張られ中央値より大きい)

出典: 防災科学技術研究所 J-SHIS(確率論的地震動予測地図 2024年版)。各市区町村の役所付近の代表地点の値です。

低い地域には、はっきりした傾向があります。

  • 離島 — 隠岐諸島(西ノ島町・知夫村 0.0%)のほか、長崎県の小値賀町 0.1%・壱岐市 0.2%・対馬市 0.5%・五島市 0.8%、沖縄県の大東諸島 0.2% など
  • 北海道の内陸部(道北〜オホーツク側) — 上川町・西興部村 0.2%、紋別市・滝上町 0.3%、旭川市でも 0.9%。同じ北海道でも千島海溝に近い太平洋側(釧路市 72%・根室市 80.9%)とは対照的です
  • 中国山地とその周辺 — 鳥取県三朝町 0.5%、岡山県新庄村 0.9%・新見市 1.9% など、山陰〜県北部の内陸
  • 東北の内陸北部の一部 — 秋田県大館市 0.8%、東成瀬村 0.8% など

共通するのは、海溝型の巨大地震の震源域から遠く、周辺で評価されている主要な活断層が少ないこと。裏を返せば、この数字は「現在わかっている震源」から計算した値で、未知の断層まで織り込んだものではありません(受け取り方は後述します)。

全国の分布 — あなたの街はどのあたり?

全国1,912市区町村の値は 0.0%〜96.5% まで大きく広がっていて、「低い側の塊」と「高い側の塊」に分かれた分布をしています。3つに1つ以上の市区町村が10%未満にいる一方で、40%以上の市区町村も約3割あります。
3%未満13.7%262
3〜10%22.1%423
10〜20%15%287
20〜40%18.1%346
40〜70%21.4%409
70%以上9.7%185

「30年以内に震度6弱以上の確率」の帯ごとの市区町村の割合(かっこ内は数)。J-SHIS 2024年版・役所付近の代表地点。

この分布の中で、お住まいの街・検討中の街がどのあたりに位置するかを確認できます。

都道府県別に見る — 中央値の低い順

都道府県ごとに市区町村の値の中央値をとると、次のようになります。ただし県単位で判断はできません——同じ県でも市区町村で桁が変わるためです(例: 北海道は内陸 0.2%〜太平洋側 80.9%)。あくまで「傾向をつかむ地図」としてご覧ください。
1島根県2.2%
2長崎県2.5%
3佐賀県3.3%
4鳥取県3.4%
5北海道3.4%
6群馬県3.9%
7山形県4%
8秋田県4.2%
9福岡県4.8%
10富山県5.1%
11石川県6%
12福島県6.4%
13青森県6.6%
14福井県8.9%
15熊本県9%
16岩手県9%
17新潟県10.5%
18山口県11.4%
19京都府14.2%
20大分県14.2%
21鹿児島県15%
22栃木県15.7%
23兵庫県15.9%
24宮崎県16.1%
25滋賀県16.5%
26岡山県16.6%
27長野県16.8%
28沖縄県20.6%
29宮城県20.9%
30岐阜県21.7%
31広島県23.2%
32奈良県31.7%
33大阪府35%
34山梨県38.5%
35東京都43.4%
36埼玉県43.6%
37茨城県53%
38神奈川県54.9%
39香川県58.7%
40愛知県61.2%
41愛媛県62.1%
42千葉県64.4%
43三重県68.2%
44和歌山県70.8%
45高知県71.5%
46静岡県73%
47徳島県73.9%

各都道府県内の市区町村(役所付近の代表地点)の中央値・低い順。県内のばらつきは含まれないため、必ず市区町村単位で確認してください。

「低い」をどう受け取るか — 3つの注意

  • ① 低い=起きない、ではない:この確率は「現在評価されている震源」からの計算値です。過去には、直前の30年確率が1桁%台だった地域で最大震度7の地震が起きた例もあります。確率が低い場所は「起きない場所」ではなく、「いつ起きるか手がかりが少ない場所」でもあります。
  • ② 数%の差で優劣を決めない:計算は約250m四方のメッシュ単位で、差の主な正体は地盤です。5%と8%を比べて「こちらが安全」と結論づける数字ではありません。数字の読み方の詳細は「30年で◯%」の読み方ガイドにまとめています。
  • ③ 地震だけで住む場所は決められない:洪水・土砂災害・液状化は、地震の確率とはまったく別の分布を持ちます。地震が低くても川沿いの低地なら浸水リスクが高い、ということは普通にあります。

引っ越し・移住の検討で使うなら — 次の一歩

よくある質問

Q.30年以内に震度6弱以上の確率が最も低い市区町村はどこですか?
A.J-SHIS 2024年版(役所付近の代表地点の値)では、島根県の隠岐諸島にある西ノ島町・知夫村が表示上0.0%で最小です。続いて長崎県小値賀町(0.1%)、壱岐市・沖縄県の大東諸島・北海道内陸部の町村などが0.2%前後で並びます。ただし0.0%は「地震が起きない」という意味ではなく、計算上の確率が極めて小さいという意味です。
Q.「低い県」に引っ越せば安心ですか?
A.県単位では判断できません。同じ都道府県でも市区町村で大きく異なり、たとえば北海道は内陸の上川町が0.2%である一方、太平洋側の根室市は80.9%です。市区町村、できれば住所単位(約250mメッシュ)で確認するのがおすすめです。
Q.なぜ北海道の内陸や中国山地は確率が低いのですか?
A.海溝型の巨大地震(千島海溝・日本海溝・南海トラフなど)の震源域から遠く、周辺で評価されている主要な活断層が少ないため、計算上の確率が小さくなります。ただしこの計算は「現在わかっている震源」に基づくもので、未知の断層による地震まで否定するものではありません。
Q.確率が低い場所でも、地震の備えは必要ですか?
A.必要です。日本では、どの地域でも震度6弱程度の揺れは起こりうるとされています。また、この数字は地震だけの指標です。洪水・土砂災害・液状化はまったく別の分布を持つので、住まい選びでは災害を横断して確認することが大切です。
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