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知って、決める

「30年以内に震度6弱以上が83%」って、どう読めばいい?

まもいえで住所をチェックすると出てくる「30年以内に震度6弱以上◯%」。この数字、国の地震ハザード評価(J-SHIS)の中心的な指標ですが、意味を知らないと高くても低くても動けません。数字の正体と、住まいの判断への使い方をまとめました。

何の確率? — 「地震が起きる」ではなく「あなたの場所が揺れる」

この数字は、今後30年のあいだに、その地点が震度6弱以上の揺れに見舞われる確率です(防災科研 J-SHIS・確率論的地震動予測地図)。 特定の地震の予知ではなく、周辺の活断層・海溝型地震・場所を特定しにくい地震まですべての揺れの可能性を足し合わせた「地点の成績表」です。 だから、住まい選びにそのまま使えます。

なぜ「30年」? — 住宅ローンと同じ時間軸

30年は、家を買ってローンを返し、子どもが育つ——住まいの意思決定とほぼ同じ時間軸として使われています。 「30年で83%」なら、「この家に住んでいるあいだに、震度6弱クラスをほぼ一度は経験する前提で考える」と翻訳できます。 逆に数%〜10%程度なら低いのかというと——そうとも言い切れません(次の節へ)。

低い数字の罠 — 熊本地震の教訓

2016年の熊本地震の直前、熊本の30年確率は1桁%台と、全国的には低めの水準でした。 確率が低い場所は「起きない場所」ではなく、「いつ起きるか手がかりが少ない場所」でもあります。 数字の正しい使い方は「高い→備えを最優先に」「低い→安心ではなく、油断への注意信号」。どちらに転んでも、備えない理由にはならない数字です。

近くの住所なのに、数字が違うのはなぜ?

まもいえや J-SHIS で場所を少しずらすと、確率が変わることがあります。これは誤差ではなく、仕組みによるものです。
  • 計算は約250m四方のマス目(メッシュ)単位:数字は「その住所ピンポイント」ではなく、その一帯の値です。マス目の境目では、少しの移動で値が切り替わります。
  • 差の主な正体は「地盤」:岩盤レベルの揺れやすさは近所ならほぼ同じですが、表層の地盤(昔の川すじ・埋立地・台地など)はマス目ごとに違い、軟らかい地盤ほど揺れが増幅されて確率が上がります。

だから使い方はこうです——数%の差で「こっちの家が安全」と優劣を決めない。どちらも高い水準なら備えは同じ。 差が大きいときは「地盤が違う」というサインなので、微地形区分(まもいえの結果に表示されます)をあわせて見てください。

確率とセットで見るべき「地盤」

同じ地震でも、地盤が軟らかい場所は揺れが増幅されます。J-SHISでは地盤の硬さ(AVS30)と揺れの増幅率も公開されていて、 たとえば増幅率2倍の地点は、硬い地盤の場所より一段大きい揺れを受けやすい、と読めます。まもいえの無料チェックでは確率と地盤(微地形・液状化のしやすさ)をあわせて表示するので、 「確率 × 増幅 × 液状化」を1画面で確認できます。

数字を行動に変える — 優先順位つき

確率が高めの地点(目安:6弱以上が数十%)での備えは、効果の大きい順にこの3つです。
  • ① 建物の耐震性:1981年以降の新耐震基準か。新築・購入なら耐震等級(2で1.25倍、3で1.5倍)。命を守る効果が桁違いに大きい項目。
  • ② 家具の固定と寝室の配置:震度6弱では固定していない家具は倒れるものと考える。寝ている場所の周りから。
  • ③ 地震保険:建物が無事でも暮らしの再建にはお金がかかります。液状化の損害も地震保険だけが対象です(液状化の調べ方はこちら)。

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よくある質問

Q.確率が高い地域は、避けたほうがいいですか?
A.確率だけで住む場所を決める必要はありません。日本では、どの地域でも震度6弱程度の揺れは起こりうると考えられています。確率は「避けるための数字」ではなく、耐震性・家具固定・地震保険といった備えの優先順位を決めるための数字として使うのがおすすめです。
Q.「南海トラフ地震の発生確率」とは何が違うのですか?
A.南海トラフの確率は「その地震が起こる確率」、J-SHISの地点別確率は「あなたの場所がその揺れに見舞われる確率」です。すべての地震(活断層・海溝型・場所が特定しにくい地震)の影響を足し合わせて地点ごとに計算しているので、住まい選びには地点別の数字のほうが直接役立ちます。
Q.耐震等級とは何ですか?
A.住宅の耐震性能を示す等級です。等級1は建築基準法と同等、等級2はその1.25倍(学校・避難所レベル)、等級3は1.5倍(消防署・警察署レベル)。揺れの確率が高い地点で新築・購入するなら、等級を確認する価値があります。
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